アンジュ佐々木、「気仙沼ニッティング」代表の御手洗さんからとっても有り難いお話をうかがう

御手洗さん発言 抜粋

でも、うちの編み手さんたちは私のことを「優しい人」ではなく「厳しい人」だと思っているはずです（笑）。
優しい世界が広がるには、質の高さは必要です。
「優しい」と「ゆるい」って、違うじゃないですか？

私がすべての品質をチェックしていて、ときには編み直しをお願いすることもあります。きちんとしていないものを大目に見て、それが届いてしまったら、お客さんはイヤですよね。
お互いに気持ちよく優しい世界が広がっていくためには、仕事としての厳しさというか、やるべきことを「ちゃんとやる」ことは大事です。

仕事の質をなあなあにしてしまい、納得いかないものがお客さんに渡るようになると「注文したのにがっかり、なーんだ」と、次第にお客さんはいなくなって、編み手さんの仕事もなくなってしまう。
「着る人が心地よくてうれしくなるものをつくり、結果として長く続く仕事をつくる」そんなサイクルを生み出すには、「やるべきことを、ちゃんとやる」ことは保つ必要があると思っています。
人は易きに流れてしまうものですし、ひとつひとつの気になる点は細かくて、一見「お客さんからは見えないよ」と思うものでも、その空気感のようなものって、だんだんと伝わって言ってしまうものなんですよね。

気仙沼は、美しい街だと思っています。だからこそ、やっぱり気仙沼のことを「かっこいい場所」として世界に広めたいし、もっと知られていってほしい。
あれだけ大きなことが起こったから当たり前ですが、震災後しばらくは、「気仙沼」と検索すると被災している街の画像ばかりが出ました。
でも、この街に暮らす人たちは、そこで立ち止まらず、どんどん前に進んで、新しいものを作っています。そのプロセスを希望を持って見てもらえたらいいな、と思っています。

私は震災後に気仙沼に住み始めたので、私はおふたりと違って震災前の気仙沼の景色を知らないのですが、気仙沼の「復興」って「元に戻す」じゃなくて、まさに元の街をベースにしながら「新しい街」をつくっていっているんですよね。

気仙沼の人たちは、佐々木さんの活躍をみんなで喜んでいますよ！　年配の方たちも孫感覚で見ていて、みんなの孫です（笑）。

カメラもだがこの記事文章も力作なんだが何事だよ

御手洗さん経歴すご